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まだ知らないヨーロッパ北部の穴場・ラトビアへ!大人女子の心をほどく〝静かな贅沢〟を巡るリトリート旅
せわしない毎日から少し離れて、心が深呼吸できる旅をしたい——そんな大人女子におすすめしたいのが、北欧・バルト三国のひとつ「ラトビア」。日本ではまだ知名度が高くない国ですが、街の美しさ、食の豊かさ、自然、そして上質さがそろった今行くべき旅行先なんです。今回は編集部員が実際に訪れた、街歩き・歴史・アクティビティを中心に、心がほどけるラトビア・リトリート旅の魅力をお届けします。
タイムスリップしたような〝リガ旧市街〟

ラトビアはヨーロッパ・バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の中央に位置し、日本からはフィンランドやポーランド経由でおよそ14〜18時間。今回はパリ経由で、ラトビア・リガ国際空港へ。パリやロンドンなど人気ヨーロッパ観光地からも飛行機で約3時間程度でアクセスできるので、ヨーロッパ周遊の行き先としてもおすすめ国です。

公用語はラトビア語ですが、基本的に首都リガや観光地では英語が通じるので初めてでも安心。ラトビアでは人口90%の人たちが1つの外国語、50%もの人が2つの外国語が話せる、ヨーロッパの中でも多言語話者が多い国と言われています。リガは古くからハンザ同盟都市として発展し、ドイツやスウェーデン、ロシアなどさまざまな国の文化や言語の影響を受けてきました。そのため、日常生活や教育の中でも、自然に複数の言語に触れる環境が整っており、複数の言語を話せるラトビア人が多いのだそう。
歴史あるリガの街並みは、中世ヨーロッパの雰囲気が歩くだけで癒し

ラトビアの首都・リガの旧市街は、ユネスコ世界遺産に登録される歴史地区。旧市街には中世ヨーロッパの建築様式が凝縮されており、歴史的建造物が今も良好な状態で残り、観光の中心エリアとなっています。街歩きだけでも、赤レンガの屋根やパステルカラーの建物など、中世の街並みが存分に楽しめるのもリガの魅力。

そして聖ペテロ協会を中心とする旧市街は、主要観光スポットが徒歩圏内にまとまっていて、街歩きをしやすいのも嬉しいポイント。教会周辺の街並みは歩くだけでフォトスポットの宝庫。旅のテンションを一気に高めてくれるはず!
聖ペテロ協会からリガの街並みを一望!

バルト最高峰の尖塔をもつと言われる教会は、街のシンボル的存在。塔の上にある展望台から見下ろすリガの街は、まるで絵本の1ページのよう。旅の最初に訪れたいスポットです。
その他にも、リガ大聖堂、旧市庁舎広場、ルネッサンス様式がひときわ目を引く「ブラックヘッドハウス」、グリム童話で有名な「ブレーメンの音楽隊」の銅像など、中世の歴史を感じられる建物が徒歩10分圏内で巡れます。周辺にはスーベニアショップやレストランもたくさんあるので、観光スポットを巡りながらお土産探しも同時にするのが、効率よく時間を過ごせたポイントでした!
また営業時間や入場料などは、時期やタイミングによっても変動するようなので、観光前にチェックすることをおすすめします。
ラトビアの原点に触れる「Open Air Museum」

リガ旧市街から車で約20分の場所にある「The Ethnographic Open-Air Museum of Latvia(ラトビア民族学野外博物館)」。旧市街とはまた違うゆったりとした時間の中で、ラトビアの歴史や伝統家屋、民俗文化を体験できます。
古き良きラトビアの生活文化
館内に点在する伝統家屋や展示では、18〜19世紀にラトビアで暮らしていた農村の暮らしを学べます。木造の建物や家具、衣服などが忠実に再現されており、敷地内を散策しながら当時の生活の知恵や習慣を体験。広大な敷地の中は自然が溢れ、まるで過去の暮らしにタイムトラベルしたような気分に。農家や風車、教会、学校などが建てられており、自然の中で当時の暮らしを体験できます。
博物館ではワークショップやマーケットなども定期的に開催。今回は2本の棒に毛糸を十字に巻きつけて作る魔除けのお守り「Puzuri(プズリ)」づくりを体験。古くから太陽・守護・繁栄や健康を象徴するアイテムとして知られており、太陽をイメージしたような赤や黄色、オレンジなどの毛糸がステキ。
訪れた11月初めはちょうど紅葉真っ只中の時期で、博物館内の景色や足元に広がる落ち葉がなんともきれいでうっとり。木の香りや風の音、自然の中を歩くだけで心が浄化されていく場所でした。
ただこの博物館は、敷地の広さが約87ヘクタール(東京ドーム約18個分)ととっても広大。すべての展示や建築物を見ようとすると1日があっという間に過ぎてしまうので(笑)、ぜひガイドさんと相談しながらスポットを巡ってみてください。
▼食×歴史のいいとこ取り!施設内レストラン「Priedes Krogs」で伝統料理を堪能
隠れた観光名所「ラトビア国立図書館」

リガ旧市街から橋を越え、約15分歩いた場所にある「Latvijas Nacionālā bibliotēka(ラトビア国立図書館)」。ガラスの山のような外観が印象的なラトビア国立図書館は、リガ新市街のシンボルともいえる近代的な建築物。観光客も入館自体は無料なので、ぜひ立ち寄りたい観光スポットなんです。

文化のシンボルである〝本の壁〟
まず館内に入って目に入るのが、何層にも積み重なった巨大な本棚。SNSでも話題のフォトスポットで、吹き抜けの空間にそびえ立つ本の壁は圧巻。ラトビア市民が寄付をした本が積み上げられており、知識と文化の象徴と言われています。
図書館内には書籍以外にも、ポスターやパンフレットなども大切に保管されており、蔵書はなんと500万冊以上もあるのだそう。本館内にはラトビアの歴史にまつわる展示や展望台などもあるので、ぜひ立ち寄ってみて。
「Ziedlejas」のサウナで、本当の意味で心をリセット

最後は旧市街から車で約50分のところにある、「Ziedlejas」のサウナ体験で旅の疲れをリセット。ラトビアは自然と寄り添ったサウナ文化が根付いた国で、都市部にもサウナは数多くありますが、首都リガから少し離れた森の中に佇む「Ziedlejas(ジードレヤス)」は、その中でも特別な存在。ラトビアに訪れたら足を伸ばしてでも体験したい、極上のウェルネスリゾート施設です。
〝ととのう〟を超えた、自然との一体感
ここではウールサウナ、スチームサウナ、そしてハーブサウナである「ピルツ」の、ラトビアの伝統と自然が息づく3種類のサウナを体験できます。施術を担当してくれるサウナマスターと一緒に、オーガニックな素材と自然が融合した空間で心と体に栄養をチャージ。
私が体験した「ウールサウナ」は、普通のサウナよりも低温&サウナ室の全体がウールで包まれているのが特徴。ウールの効果で熱がやわらかく内側からじんわり温まります。ドライサウナのような熱さが苦手な女性でも入りやすいのが◎。他のサウナよりもスパに近い施術内容で、施術中は心も体も気持ち良過ぎて、まるでオーガニックティーにダイブしているような感覚でした。
外気浴は、宙に浮かぶ森の中のハンモックで

施術後はマスターに手を引かれ水風呂に浸かった後、ふかふかのウールの毛布を体に巻いて、森の中に浮かぶ大きなハンモックに寝転びます。全方位から風を感じ、空中で寝転ぶ感覚はまさに飛びます(笑)。ラトビアに行ったら絶対体験して欲しい、思い出に残る特別な体験でした。3種類それぞれサウナの温度や施術、外気浴も内容が異なるので、そのときの心の気分や体調にあわせてサウナを選んでみてください。
▼「Ziedlejas」3種類のサウナを詳しく紹介【世界でここだけの「ウールサウナ」体験レポ】
心がほどける国・ラトビアでリトリート
日々の忙しさや喧騒から離れて心をほどく、そんな旅を求める大人世代にこそおすすめしたいラトビア。次の旅行では、定番ではなく〝心をリセットできる国〟として、ぜひラトビアを選んでみてはいかがでしょうか?
構成・文/andGIRL PLUS編集部
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