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大事にしてくれない学生の彼のプロポーズを待ち続けて良い?アラサー女子のお悩み相談のメイン画像

今回のお悩み

学生の彼とうまくいかない

彼とは薬学部時代に出会い、お付き合いを始めました。彼は最初こそすごく優しかったのですが、だんだん私に対して適当になってきたり、他の女の子と遊ぶなど、私が嫌がるようなことをするようになりました。他にも、私の誕生日を忘れたり、クリスマスデートの日にずっと寝ていたり・・・と、いろいろあります。

しかし女の子と遊んだときの写真を見せてくるなど、浮気の意識や悪気はない様子でした。また、学生当時はとにかく勉強が大変で、心配してくれたり、勉強を教えてくれたり、私が病気で入院することになったときには支えになってくれました。

卒業後、彼は医師になるために再受験し、現在は医学生です。浪人時代は、精神的に参っていた彼を私が必死に支えていたため、とてもよい関係性でした。ですが合格後は、飲み会が多く、「スグリと遊ぶお金がない」と言ったり、遊ぶ約束をしていたのに起きてくれないなど、大事にされていないように感じます。

付き合ってもうすぐ7年。彼は「絶対に結婚する」と言ってくれています。実際、彼から「実家に挨拶に行きたい」と言って本当に来てくれたり、彼の家族とも何度かごはんを食べたりしています。しかし、学生と社会人で話が合わなかったり、大事にされてないと感じることが多く、ずっともやもやしています。彼の卒業まであと4年。それまでこのまま待ち続けていいのか悩んでいます。アドバイスをください。

01大事にされていないと感じる問題

新年の霊圧で空気が浄化されたからか、今回はめずらしく妖怪圧が少なめです。いつもは体を45度くらいに傾きつつ「妖怪男〜〜〜滅〜〜〜滅〜〜〜」と呻きながら原稿を書いているのですが、今回の傾斜は10度ぐらい。めったにないことです。
さて、スグリさんの悩みは「大事にされていない」と感じること。具体的な彼の行動をまとめてみましょう。

  • 1.誕生日を忘れる
  • 2.デートの日に寝ている
  • 3.遊ぶお金がないと言ってくる
  • 4.遊ぶ約束をしているのに起きない
  • 5.学生と社会人で話が合わない

「学生と社会人で話が合わない」だけちょっと毛色が違いますが、その他は「大事にされていない」とスグリさんが感じてもやむない内容です。やはり妖怪男か・・・?と思いきや、そうとも言い切れません。彼は「弱っているときに支えてくれる」「結婚する宣言」「実家への挨拶」など、大事にするムーブも見せています。スグリさんはもしかしたら、「大事にしてくれないと感じてもやもやするけれど、大事にしてくれることもあるし・・・でもやっぱり大事にされていない・・・」と悩んでいるのかもしれません。

02なぜ大事にされていないと感じるのか?

第三者視点だと、彼は「大事にしている」行動と「大事にしていない」行動、両方しているように見えます。なぜこんな「愛してるけど愛してない」みたいな禅問答ポエムのようなことになるのか。その謎をざくざく分解していきましょう。
まず見るべきは、スグリさんが「大事にされていない」と感じる行動です。

  • 1.約束を守らない
  • 2.約束より他のこと(睡眠)を優先する
  • 3.スグリさんにとって大事なイベント(誕生日、クリスマス)を忘れる
  • 4.スグリさんより友人を優先する

ここから見えてくるのは、「約束を守ること」「イベントをきちんとこなすこと」「恋人と友人だったら恋人を優先すること」を大事に思う、スグリさんの人柄です。よく「しっかりしている」と言われたり、職場などで信用が得られやすいのではないでしょうか。
一方、彼はどう見てもスグリさんよりしっかりしていません。約束の日に寝ている(よく寝ますね)、イベントを忘れる、恋人よりも友人を優先する、など、「約束」「イベント」「恋人の優先順位」に対する対応が、スグリさんと全然違います。もしかしたら彼は、「当日の気分に左右され、計画通りに物事を進められない」タイプ、「しょーがない」「どうせ寝てるだろ」と、周囲から半ば諦められつつ受け入れられているタイプかもしれません。

03彼は大事にしないつもりで行動してるのか?

さて、彼の行動は、しっかり者と思われるスグリさんからすれば「大事にしていない」行動です。では、彼はどう思っているのでしょう。邪悪な霊圧をあまり感じないところからすると、彼は邪気なくこれらの行動をしているように思えます(女の子と遊んだときの写真を見せるところからしても、その可能性が高そう)。だからといって「悪気があってやってるわけじゃないから許してやれ」などと言うつもりはありません。まあ、彼はスグリさんに甘えているのだと思います。「優先順位を落としても怒らないだろう」「別れたりしないだろう」という甘えを感じます。

04「大事にする」行動が違う説

悪気がなくても、妖怪男ではなくても、恋人に嫌な思いをさせていることに変わりありません。改善要求を出しましょう。ただ、彼に「大事にされていない」と伝えるだけでは、状況は改善しないと思います。なぜなら、彼は彼なりの方法で、スグリさんを大事にしているように思えるからです。彼にとって「大事にする」行動とは、「弱っているときに支える」だったり、「結婚する宣言」「親に紹介する」だったり、割と非日常のイベントが多めです。
一方、スグリさんは、非日常よりも、日常生活における「約束を守る」「イベントをきちんとこなす」「恋人を優先する」ことを大事に思っているようです。同じ「大事にする」でも、2人が想定している行動はまったく違います。おそらくここが、不満とズレの原因かと思います。

Check!実は2人のズレは、カップル&夫婦あるあるです

周囲の話を聞く限り、男性はプロポーズやサプライズ、親との面会など、わかりやすい「非日常のイベント」によって、自分の気遣いをアピールしがち。一方、女性はこうした非日常よりも「日常生活」における気遣いを重視する傾向にあります。結婚生活も同様で、夫が「土日に豪華な料理を作るぞ!」と派手な非日常イベントでがんばろうとするのに対して、妻が「毎日ちゃんと食事を作ってほしい」と日常イベントにおける気遣いを求める・・・といった事例は本当によく見ます。どちらも「料理をする」なのに、お互いに想定している内容が違うからズレがうまれ、「やったのに評価されない」「全然やってくれない」とお互いに不満を抱いてしまう構造です。

05自分の「大事にしたいこと」を伝えた?

さて、スグリさんは「自分が大事にしているポイント」「具体的な行動の改善」を彼に伝えたことはありますか?「私は約束を守ってほしいから、ちゃんと前日はセーブして約束を守ってほしい」「私はイベントを大切にしたいから、忘れないようにちゃんとスケジュール帳に書いておいてほしい」「私は恋人との時間を優先しているから、私との約束を優先してほしい」など、具体的な要望を伝えていますか?もししていないなら、ぜひ具体的な内容を伝えてみてください。これまで見てきた通り、「大事にする」は人によって想定する内容が全然違います。「もっと大事にしてよ(日常で約束を守ってイベントをちゃんと覚えて友人より優先して)」だけでは、彼は「もう十分に大事にしてるよ(非日常イベントをがんばってるよ)!」と答えるだけで、お互いに言いたいことがさっぱり伝わりません。それに、どう見ても彼はスグリさんよりも気遣い能力が低いので、向こうが自発的に改善したり気づいたりすることはまったく期待できません。彼でもわかる、具体的な言葉で、くっきりはっきり伝えないと、きっと今の状況は改善しないと思います。

Check!まずは伝えてみてほしい

もしすでにスグリさんが具体的な改善行動を伝えているにもかかわらず、彼がそのとおりに行動しないなら、それは「話を聞かない」という別の問題があり、妖怪度がぐっと上がります。しかし相談を見ている限りでは「ずっともやもやしている」とあるところから、スグリさんひとりで考えていて、あまり彼に伝えていないように見えました。なので、ぜひまずは伝えてみてほしいです。

結論!

06「大事にする行動」を具体的に伝えよ

まとめます。

学生と社会人で話が合わなかったり、大事にされてないと感じることが多く、ずっともやもやしています

彼の卒業まであと4年。それまでこのまま待ち続けていいのか悩んでいます。アドバイスをください。

待ち続ける前に、今できる行動があります

「約束を守る」「イベントをきちんとこなす」「恋人を優先する」といった、スグリさんにとっての「大事にしている」ポイントを明確に彼に伝え、「具体的にこう行動を変えてほしい」と伝えてみてはどうでしょうか。「大事にする」行動は人によって違うため、「大事にしてほしい」と伝えただけでは状況は変わりません。すぐに行動に移せるレベルまでソリッドに言語化して、伝えてみましょう。

Check!価値観の差は的確なコミュニケーションで埋めて!

7年ずっとお付き合いできていることから、彼とスグリさんの相性はそれなりによいのでしょう。しかし、スグリさんがもやもやしてしまう理由もよーくわかります。覚えておいてほしいのは「恋人だろうが夫婦だろうが、自分以外の人間は全員が他人で、同じ価値観を共有できない」ということ。だから人によって「大事にする」行動が違います。この差を埋めるのが、コミュニケーションです。「相手に伝わるコミュニケーション」でなければ、差は埋まらないままです。ぜひソリッド!言語化!して、自分の考えをきっちり伝えてみてください。もしそれでも行動が変わらないなら、別の問題があります。そのときはまた相談にきてください。

andGIRL2020年2月号より イラスト/小迎裕美子

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