LIFESTYLE
【COVER GIRL・出口夏希】是枝裕和監督の最新作『ルックバック』スペシャルインタビュー
言葉を探しながらも答えはいつも真っすぐで、ふっとこぼれる笑顔の中にも出口夏希さんらしい飾らなさがのぞく。是枝裕和監督の最新作『ルックバック』で演じた藤野のこと、そして時間をかけて向き合った撮影の日々から見えてきた、彼女の現在地とは。
カバーガール・出口夏希さんスペシャルインタビュー♡
映画『ルックバック』では、絵を描くことに自信を持っている・藤野を演じた出口さん。原作がある作品との向き合い方や、是枝監督とのエピソードに迫ります。

少し力が抜けたとき自分らしい藤野が見えてきた気がした
藤本タツキによる同名漫画を、是枝裕和監督が実写映画化した『ルックバック』。漫画を描くことに情熱と自信を持つ藤野と、圧倒的な画力を持つ同級生・京本。対照的な2人が漫画を通じてつながり、同じ夢を追いかけていく時間が描かれる。藤野を演じた出口夏希さんにとって、是枝監督とのタッグは2度目。再び声がかかったことに、素直な嬉しさがあったという。
「また是枝さんの作品に出られることはもちろん、それ以上に、一度ご一緒した方がもう一回呼んでくれた、ということが嬉しかったです。でも『舞妓さんちのまかないさん』の撮影は5年くらい前だったので、俳優として成長していなかったらどうしよう、と少し不安もありました(笑)」

「以前は、今よりひとつのことに集中するのが得意じゃなかったんです。でも今回は、監督から『集中力がついたね』『成長した、成長した』と言っていただけました。私のお芝居だけじゃなくて、〝私自身〟をちゃんと見てくださる方なんだなと改めて感じました」
監督の言葉で、安心した自分がいました
「私、普段は監督に『不安です』とか『わからないです』とはあまり言わないんです。でも今回はさすがに不安すぎて相談したら、返ってきたのは『出口さんの藤野を撮りたい』のひと言だけだったんです。その言葉ですごく安心しました。それは自信を持てたというより、ずっと張りつめていたものがふっと緩んで、ちょっと力が抜けた感じです。『ちゃんと藤野を演じなきゃ』と、少し構えすぎていたのかもしれません」

「どんなお芝居をするかは、現場に入ってみないと自分でもわからないんです。もし自分で決めていっても、監督から違うことを求められる場合もあります。私は最初にコレと決めてしまうと、あまり器用じゃないから切り替えがうまくできなくて」
ー今回の現場では、そんな出口さんに是枝監督かが細かな演出をすることも
「以前、『舞妓さんちのまかないさん』のときは、お芝居の仕方をイチからたくさん教えていただきました。今回もいろいろ学んで帰ろうと思っていたら、初日から本当に何も言われなくて。京本役の蒔田(彩珠)さんとも『何も言ってくれないね』と話ししていました。だから最初は2人とも少し手探りだったけれど、撮影が進むうち、何も言われないということは、『これでいいんだ』と思えるようになりました」
「本当に自然にそこにいられたというか。セリフも少なかったので、秋田の空気や景色を感じて、目の前にに蒔田さんがいて。何かを考えながら演じるというより、その場所で、その瞬間に感じたものをそのまま受け取っていました」
Information
映画『ルックバック』

©藤本タツキ/集英社 ©2026 K2 Pictures・集英社
藤本タツキの同名漫画を、是枝裕和監督が実写映画化。漫画を通して出会った藤野と京本が、ともに夢を追いかけ、かけがえのない時間を重ねていく13年間の軌跡を描く。出口夏希と蒔田彩珠がW主演を務める。2026年・第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。全国公開中。
Profile・でぐち なつき
2001年10月4日生まれ。雑誌non-no専属モデル。2018年、芸能界デビュー。直近の出演作に、映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』、ドラマ『悪魔の手毬唄』『サバ缶、宇宙へ行く』など多数。待機作に、映画『君の話』(11月27日公開予定)、『リバイアサン』(2027年2月11日公開予定)など。
撮影/東京祐 スタイリング/CHIE ATSUMI(otaoffice) ヘアメイク/渡嘉敷愛子 取材・文/長嶺葉月 ※andGIRL2026年秋号より
あわせて読みたい

LIFESTYLE
2025.07.19
【COVER GIRL・出口夏希】オフの日は何してる?等身大の素顔に迫る6つの質問


