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「何度も言ってるだろ!バカしかいないのか」聞き取れないほどの小声で注文し聞き返すと大声で怒鳴る男性客!何度も同じ嫌がらせで困っていると窓際の常連女性が声をかけてきて・・・のメイン画像

常連さんに囲まれた楽しい職場に、社員証を下げた男性客が来店

私は都内にあるカフェダイニングで、ホールスタッフとして働いていました。顔なじみの常連さんもたくさんいて、「今日のおすすめは?」と声をかけてもらえるのが毎日の楽しみでした。窓際の席でパソコンを開き、いつもひとりでランチを食べていく女性の常連さんもそのひとりでした。そんな居心地のいいお店に、ある日から首に社員証を下げたスーツ姿の男性客が、ランチに来るようになりました。

初めて注文を取りに行ったとき、男性客は口をほとんど動かさずに何かをつぶやきました。店内はランチどきでにぎわっていて、私には一言も聞き取れませんでした。「申し訳ありません、もう一度お願いできますか」と身をかがめると、男性客は急に顔を上げました。そして「日替わりだって言ってるだろ!」と、店中に響く声で怒鳴ったのです。まわりのお客様がいっせいに振り向き、私は顔が熱くなりました。

聞き返すたびに怒鳴り声。週に何度もくり返される嫌がらせ

その日以来、男性客は週に2、3回は来店するようになりました。注文はいつも聞き取れないほどの小声で、聞き返すと決まって大声を出しました。耳を近づけても、わざと声をひそめているとしか思えないほど小さいのです。店長に相談すると、「メニューを指さしてもらおう」と案を出してくれました。けれども男性客はメニューを指さすのを露骨に嫌がり、「客に手間をかけさせるな」とはねつけました。

ある日、私は思いきってメニューを差し出し、「こちらで指していただけますか」とお願いしました。すると男性客はテーブルを叩き、「何度も言ってるだろ!バカしかいないのか」と怒鳴りました。食器が鳴る音に驚いて、近くの席の小さな子どもが泣き出してしまいました。私は謝ることしかできず、厨房に戻ってから悔しくて手が震えました。窓際の女性がじっとこちらを見ていたことに、私はまだ気づいていませんでした。

いつも窓際にいた常連の女性が、男性客の席へ歩み寄る

翌週も、男性客はいつもの時間にやってきました。私が注文を聞きに行くと、案の定、口の中でもごもごと何かをつぶやきました。「恐れ入ります、もう一度・・・」と言いかけた瞬間、男性客は息を吸い込み、また怒鳴る構えを見せました。そのとき、窓際の席にいた常連の女性がすっと立ち上がりました。女性は男性客の横に立つと、「課長、ここでも同じことをしているんですね」と、落ち着いた低い声で話しかけました。

男性客は女性の顔を見るなり、みるみる青ざめました。あとでわかったことですが、女性は男性客と同じ会社の人事部の部長だったのです。社内でも「小声で指示を出し、聞き返すと怒鳴る」と若手から相談が相次ぎ、調べている最中だったそうです。以前この店で男性客の社員証に気づいてから、窓際の席から様子を見守っていたと話してくれました。「先週の件も、すべてメモしてあります」と女性は手帳を開いて見せました。

何も注文せずに店を出た男性客と、女性からの思いがけない言葉

女性は男性客に向かって、「店員さんに聞こえない声で話して怒鳴るのは、会社での態度と同じですね。明日、人事部で詳しく聞かせてください」とはっきり伝えました。男性客は「いや、これは・・・」と口ごもりましたが、言い訳は続きませんでした。結局何も注文しないまま席を立ち、逃げるように店を出ていきました。様子を見ていた常連さんたちの席からは、小さな拍手が起こりました。私も胸のつかえがすっと下りました。

女性は私に「怖い思いをさせてしまって、本当にごめんなさい」と頭を下げてくれました。「お客様のせいではありません」と答えると、「あなたが毎回ていねいに聞き返していたから、はっきり記録が取れたんです」と笑ってくれました。それ以来、男性客が店に来ることは一度もありませんでした。女性はその後も窓際の席でランチを楽しんでいて、私は注文を聞くたびに少しだけ誇らしい気持ちになりました。


いかがでしたか?怒鳴られても毎回ていねいに聞き返した主人公の誠実さが、決め手の記録につながりましたね。見ている人は必ずいます。理不尽な客にひとりで耐え続けず、店長やまわりの人に早めに相談してくださいね。

原案/andGIRL編集部 ※andGIRLが25〜35歳の読者を対象に行った独自アンケートの実体験をもとに制作しています

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