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「うちの子に何してんのよ!誘拐する気?」迷子の女の子を保護したら、駆けつけた母親が私を犯人扱い!「本社に訴えてやる」と名札までつかまれ、困り果てていると女の子が・・・のメイン画像

婦人服売り場の試着室前で見つけた、ひとりきりの女の子

私はデパートの婦人服売り場で販売の仕事をしていました。平日の午後、売り場を整えていると、試着室の前で小さな女の子がひとりで立ちつくしているのに気づきました。3歳くらいでしょうか、うさぎのぬいぐるみをぎゅっと抱え、今にも泣きだしそうな顔をしていたのです。しゃがんで「ママと来たのかな?」と聞くと、女の子はこくんとうなずきました。でも「ママはどこ?」と聞くと、首を横に振るばかり。

女の子が言うには、ママが先に歩いていってしまったそうです。私は女の子と手をつなぎ、通路やレジのまわり、試着室の中まで声をかけて回りましたが、保護者らしい人は見当たらなかったのです。同じフロアのスタッフに聞いても、誰も心当たりはないようでした。店のマニュアルでは、迷子はサービスセンターで預かって館内放送をかける決まりになっていました。私は上司に連絡を入れ、女の子を連れて1階へ向かいました。

館内放送から20分。駆けつけた母親が放った衝撃の一言

サービスセンターでは、受付の同僚が女の子の服の色や特徴を聞きとり、すぐに迷子のお知らせを流してくれました。見つけた時刻と場所は、念のため受付票にも書きこんでもらいました。女の子が不安にならないよう、私はそばで絵本を読んであげることに。最初はうつむいていた女の子も、うさぎが出てくるページでは「この子、私のといっしょ」と笑顔を見せてくれ、私も少しほっとしたのです。

スマホを片手にした女性が、ものすごい勢いでカウンターへ駆けこんできたのは、放送から20分ほどたったころでした。女の子が「ママ!」と立ち上がると、母親は娘を乱暴に抱き寄せ、私をにらみつけて「うちの子に何してんのよ!誘拐する気?」と怒鳴りました。フロア中に響く声に、まわりのお客さんが一斉に振り向きました。事情を話そうとした私の名札をつかみ、母親は「名前覚えたから。本社に訴えてやる」と叫んだのです。

話を聞かずにまくしたてる母親と、集まってくるお客さんの視線

「勝手に人の子を連れ回して、何かあったらどう責任とるのよ」と、母親の声はどんどん大きくなっていきました。「売り場でひとりでいらしたので、マニュアルどおりこちらでお預かりしていました」と伝えても、「言い訳しないで」とさえぎられるばかり。気づけばまわりには人だかりができ、ひそひそと話す声まで聞こえてきました。悪いことは何もしていないのに、私は足がすくんで声が出なくなっていたのです。

そこへ連絡を受けた売り場の主任が駆けつけてくれました。主任が受付票を見せながら説明を始めても、母親は「どうせ口裏を合わせてるんでしょ」と聞く耳を持ちません。そのとき、母親の腕の中にいた女の子が、ママの袖をくいっと引っぱりました。そして「ママ、お電話しながら歩いていっちゃったでしょ。いっぱい呼んだのに、聞こえてなかったんだよ」と、まわりにも聞こえる声ではっきりと言ったのです。

「ママを探してくれたの」娘のひと言で静まる母親

女の子はさらに「このお姉さんが手をつないで、ママを探してくれたの。絵本も読んでくれたんだよ」と続けました。その瞬間、人だかりの視線が一斉に母親へ。主任が「お嬢さまを見つけたのは、放送の30分ほど前、試着室の前です」と受付票を示すと、母親の顔はみるみる赤くなっていきました。名札から手を離した母親は、しばらく黙りこんだあと、小さな声で「・・・すみませんでした」とつぶやきました。

母親は女の子の手を引き、逃げるようにサービスセンターをあとにしました。去り際にふり返った女の子は、ぬいぐるみを持った手を大きく振って「お姉さん、ありがとう!」と笑顔。その声を聞いて、こわばっていた体がふっと軽くなりました。主任の「怖かったのに、よくがんばったね」という言葉に、思わず目の奥が熱くなったのです。つないだ小さな手のぬくもりが、その日はずっと手のひらに残っていました。


いかがでしたか?責められてもマニュアルどおりに女の子を守り抜いた主人公の対応に頭が下がりますね。母親も娘の正直なひと言で、自分の不注意を思い知ったはず。助けてもらったら、まず「ありがとう」を返したいですね。

原案/andGIRL編集部 ※andGIRLが25〜35歳の読者を対象に行った独自アンケートの実体験をもとに制作しています

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