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「娘が嫌がってるからどっか行って」砂場で遊ぶ息子を追い払い、他のママたちに「あの子乱暴よ」と言いふらす母親!ところが女の子は、帰り際に私の顔をじっと見つめて・・・のメイン画像

「どっか行って」砂場で突然かけられた冷たいひと言

4歳の息子は好奇心のかたまりで、公園に行くと砂場から虫探しまで休む間もなく動き回る子でした。その日も週末の午後、近所の公園の砂場でトンネルを掘っていました。そこへ白いワンピースの母親が、5歳くらいの女の子を連れてやってきたのです。女の子はおとなしそうで、小さな赤いバケツを胸に抱えていました。人なつっこい息子はすぐに「いっしょにお山つくろう!」と、自分のスコップを差し出しました。

女の子がそっと手を伸ばしかけた、そのときでした。母親がさっと間に入り、「娘が嫌がってるから、どっか行ってくれる?」と私に言ってきたのです。女の子は何も言っていないのに、と私は戸惑いました。それでも言い争うのは嫌で、息子を連れて砂場を離れることに。振り返ると、母親はしゃがんで「もう大丈夫よ、追い払ってあげたからね」と満面の笑みを浮かべていました。女の子はうつむいたまま、バケツを握りしめているだけでした。

「あの子乱暴よ」ベンチのママたちに広まっていったうわさ

それからというもの、公園に行くたびに同じことがくり返されました。息子がブランコに並べば「娘が先ね」と割って入り、すべり台では「危ないでしょ」と追い返されてしまうのです。そのたびに母親は、女の子に「ママが守ってあげるからね」と笑いかけていました。でも女の子は「どいて」とは一度も言わず、息子の遊ぶ姿を遠くからじっと見ているだけでした。私はだんだん、あの子の本当の気持ちが気になり始めていました。

ある日、私がトイレから戻ると、ベンチのママたちがこちらを見てひそひそ話をしていました。顔見知りのママが気まずそうに「あの人が『あの子乱暴よ』って言って回ってるの」と教えてくれました。息子は誰かを叩いたことなど一度もありませんでした。悔しさで手が震える私の横を、あの母親が女の子の手を引いて帰っていきました。そのとき女の子が振り返り、何か言いたそうな目で私の顔をじっと見つめてきたのです。

「わたし、言ってない」女の子が振りしぼった本当の気持ち

次の週末、公園に行くと、またあの親子が砂場にいました。息子が近づくと、母親はすぐに立ち上がり「また来たの?娘が怖がるでしょ」と声を張り上げました。ベンチのママたちの視線が一斉にこちらへ集まり、私は息子を抱き寄せて帰ろうとしたのです。そのとき、女の子が母親の手をふりほどいて砂場から駆け出してきました。そして息子の前で立ち止まり、何かを言おうと何度も小さく口を開きかけていました。

「わたし、どっか行ってなんて言ってない!ほんとはいっしょにあそびたかったの」女の子は涙をぽろぽろこぼしながら、はっきりとそう言いました。公園がしんと静まり返り、母親の顔から笑みが消えていきました。女の子は続けて「ママがいつもみんなをどかすから、おともだちができないの」と打ち明けたのです。あの日、帰り際に私を見つめていたのは、ずっとこれを言いたかったからなのだと、私はようやくわかりました。

「いっしょにいい?」ベンチで見守る母親と子どもたちの笑い声

母親は「私はあなたのためを思って・・・」と言いかけて、その先の言葉が続きませんでした。ベンチのママのひとりが「うちの子も、前に追い払われたのよ」と静かに言うと、他のママたちも次々にうなずきました。私は母親に、娘さんはずっと言えずにいたこと、息子は乱暴な子ではないことを落ち着いて伝えました。母親はしばらく黙ったあと、女の子を抱きしめ、私とママたちに深く頭を下げて謝ってくれたのです。

さらに翌週、公園へ行くと、女の子が赤いバケツを持って砂場の前でもじもじしながら待っていました。「いっしょに砂場、いい?」と聞く女の子に、息子は「いいよ!」とスコップを手渡したのです。あの母親はベンチに座り、少し照れくさそうに子どもたちを見守っていました。ママたちのうわさ話も、いつの間にか聞こえなくなっていたのでした。砂だらけの手で並んでお山を作るふたりを見ながら、私も自然と笑顔になっていました。


いかがでしたか?娘のためと言いながら、まわりの子を追い払っていた母親。勇気を出して本音を伝えた女の子のひと言が、公園の空気を変えてくれました。子どもの気持ちは大人が決めつけず、本人の口から聞くことが大切ですね。

原案/andGIRL編集部 ※andGIRLが25〜35歳の読者を対象に行った独自アンケートの実体験をもとに制作しています

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