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「あなたは送ってくれればそれでいいの」甥の送迎を押しつけ、元気がないと伝えても聞く耳を持たない義姉!車内で黙り込む甥がぽつりと漏らした本音→義姉に伝えると・・・のメイン画像

「うちの子の送迎もお願い」義姉から突然頼まれた甥の送迎

私の娘は週に一度、近所のピアノ教室に通っていました。ある日、義姉から電話があり「パートの時間が延びたから、うちの子の送迎もお願いできない?」と頼まれました。甥も同じ教室に通っていて、レッスンは娘と同じ時間帯でした。急な話に少し驚きましたが、義姉も忙しいのだろうと思い、引き受けることにしました。まだ小学生の甥とゆっくり話せる機会が増えるのは、私にとってもうれしいことでした。

送迎の初日、甥は後部座席に座ったまま、ひと言も話しませんでした。娘が学校の話をしても、甥は窓の外をじっと見つめているだけでした。途中の公園では同じ年ごろの子どもたちがボールを追いかけていて、甥の視線はずっとそちらに向いていました。私が「ピアノは好き?」と聞くと、甥は少し黙ってから「まあまあ」と小さな声で答えました。その横顔が、どこかさみしそうに見えたのです。

「ピアノって難しい」とつぶやく甥。義姉は聞く耳を持たず

それから毎週送迎を続けましたが、甥の元気のなさは変わりませんでした。教室から出てくる娘はいつも笑顔なのに、甥は重そうにバッグを抱えて下を向いていました。先生に叱られたのかと聞いても、首を振るだけでした。ある日の帰り道、甥はぽつりと「ピアノって難しい」とつぶやきました。ただの弱音ではなく、ずっと胸にしまっていた言葉のように聞こえました。その小さな声が、夜になっても頭から離れませんでした。

その夜、私は迷った末に義姉へ電話をかけ、甥の元気がないことや帰り道のつぶやきを、そのまま伝えました。すると義姉は「続けたほうがいいに決まってるでしょ。私は子どものころ、習わせてもらえなかったんだから」と強い口調で返してきました。さらに「あなたは送ってくれればそれでいいの」と言い、一方的に電話を切ったのです。次の週、車に乗り込んだ甥の顔は、前よりもさらに暗くなっていました。

車内で始まったサッカーの話。甥の目が輝いた瞬間

その日、私は思い切って甥に、ピアノ以外で好きなことはないかと聞いてみました。ちょうどいつもの公園の前を通りかかったときでした。すると甥は急に顔を上げ、「サッカー!休み時間はいつもやってるんだ」と話し始めました。好きな選手のことや、友だちと決めたシュートのことを、身を乗り出して教えてくれました。隣の娘も目を丸くして聞いていました。後部座席の甥がこんなに話すのは、初めてのことでした。

サッカーの話をする甥は、まるで別人のように生き生きとしていました。公園をいつも見つめていた理由が、そのときやっとわかりました。甥はずっと、あの輪に入りたかったのでしょう。私が「お母さんには話したことある?」と聞くと、甥は首を横に振りました。「ママはピアノが好きだから、言えない」とうつむく姿に、胸が締めつけられました。このまま甥の気持ちに気づかないふりはできないと、私は強く思ったのです。

「ピアノを辞めたい」甥の本音を聞いた義姉が出した答え

私は甥に「自分の言葉で伝えてみたら?おばさんもそばにいるから」と声をかけました。その日の帰り、甥を家まで送り届けると、仕事から戻ったばかりの義姉が玄関にいました。甥はぎゅっと手を握り、「ママ、ピアノを辞めたい。本当はサッカーがやりたいんだ」とはっきり伝えました。その声は少し震えていました。義姉は驚いた顔で固まり、甥の真剣な目を見つめたまま、しばらく何も言えずにいました。

やがて義姉は「ママの夢を押しつけてたのかもね。ごめんね」と、甥の頭をそっとなでました。子どものころに習えなかった悔しさを、知らないうちに甥に重ねていたと、あとで義姉は話してくれました。それから甥はピアノを辞め、地元のサッカーチームに入りました。今では義姉も、試合のたびに応援へ駆けつけていると聞きました。泥だらけで笑う甥の姿に、私まで胸がいっぱいになりました。


いかがでしたか?勇気を出して本音を伝えた甥と、その気持ちを受け止めた義姉の姿に心が温まりましたね。親の期待が子どもの重荷になることもあります。ときには立ち止まって、子どもの声にじっくり耳を傾けてみましょう。

原案/andGIRL編集部 ※andGIRLが25〜35歳の読者を対象に行った独自アンケートの実体験をもとに制作しています

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