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「この本を買うかどうかじっくり考えてんだよ!」床に座り込んで本を読み漁る迷惑客。まさかの対応で反撃→顔を真っ赤にして退散させた話のメイン画像

憧れの書店員としての生活。平和な毎日のはずが・・・

私は昔から本が大好きで、念願だった書店員として働いていました。個人経営の店舗ということもあり、品揃えも個性があり、常連さんも多くいる、そんな和やかな雰囲気が漂うとても素敵な職場でした。新刊のポップを工夫して描いたり、お客様の好みに合いそうな本を一緒に探したりと、やりがいを感じながら毎日楽しく働いていました。

ある日の午後、品出しをしながら店内の見回りをしていると、信じられない光景が目に飛び込んできました。なんと、通路のど真ん中にあぐらをかいて座り込んでいる中年男性の客がいたのです。周囲には何冊もの購入前の本が積み上げられ、まるで自分の部屋のようにくつろぎながらページをめくっていました。当然、他のお客様は通行の邪魔になり、遠巻きに困惑した表情でその男性を避けて通るしかなく、店内には不穏な空気が漂い始めていました。

勇気を出して注意するも、響き渡る逆ギレの怒声

このままでは他のお客様のご迷惑になると焦った私は、勇気を出して男性に近づきました。「恐れ入りますが、通路での座り込みはご遠慮いただけますでしょうか」と、できる限り丁寧な口調でお声がけをしました。すると男性は顔を上げ、私を強く睨みつけてきたのです。「あぁ!?今、この本を買うかどうかじっくり考えてるんだよ!邪魔するな!」と、静かな店内に響き渡るような大声で理不尽に逆ギレされてしまいました。

大声を出せば店員がひるむとでも思ったのか、男性は再び視線を本に戻し、何事もなかったかのように座り読みを再開しました。周囲のお客様も驚いてこちらを見ており、トラブルになりかねない状況でした。何度注意しても聞く耳を持たない図々しい態度に、私はすっかり途方に暮れてしまいました。しかし、このまま無法地帯を放置するわけにはいきません。私はバックヤードに向かいながら、ある秘策を思いついたのでした。

まさかのアイテムで反撃を開始!

バックヤードに駆け込んだ私は、備品置き場へと向かいました。不思議そうな顔をする先輩スタッフの視線を浴びながら、私が手に取ったのはパイプ椅子でした。再び男性が座っている通路へと戻りました。私の突拍子もない行動に、店内にいた他のお客様たちも「一体何が始まるんだ?」といった様子で、興味深そうにこちらへ視線を向けていました。

私は座り込んでいる男性のすぐ目の前、つまり通路のど真ん中に、持ってきたパイプ椅子を「ガチャン!」と音を立てて広げました。驚いて見上げる男性に向かって、私は営業用の最高の笑顔を浮かべました。「お客様、床に座られてはお体も冷えますし、他のお客様の通行の妨げにもなってしまいます。よろしければ、ぜひこちらの椅子にお座りになって、存分に購入をご検討くださいませ!」と、あえて大きな声でお勧めしました。

店中の視線を集めた迷惑客は・・・

私の声を聞いて、店内にいたすべてのお客様の視線が一斉に男性へと注がれました。通路の中心にポツンと置かれたパイプ椅子は、まるでスポットライトを浴びた特等席のようでした。丁寧に接客されている手前、男性も私に向かって怒鳴るわけにはいきません。周囲からの冷ややかな視線に晒され、男性の顔はみるみるうちに真っ赤になりました。

無言の圧力と、圧倒的な居心地の悪さに耐えきれなくなったのでしょう。男性はバツの悪そうな表情を浮かべると、無言のまま乱暴に本を棚へと押し込みました。そして、用意されたパイプ椅子には見向きもせず、逃げるように足早に店を立ち去っていきました。その背中を見送った後、店内には安堵の空気が流れ、いつものように穏やかな雰囲気が戻りました。機転を利かせた対応で、平和な日常を取り戻したのです。

注意されて逆ギレする相手には、あえて過剰なまでの丁寧な接客で返すという、店員さんの見事な機転が光るエピソードでしたね。他人の迷惑を顧みない行動は、巡り巡って自分が一番恥をかくことになるという教訓の詰まったスカッとするお話でした。

原案/andGIRL編集部 ※andGIRLが25〜35歳女性の読者を対象に行った独自アンケートの実体験をもとに制作しています

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